健康

1日3食摂っても起こる「新型栄養失調」とは?

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日本で栄養失調が多かったのは第二次世界大戦中や戦後の食べ物があまりなかった時代。

その後ほとんど聞くことはなくなりましたが、最近「新型栄養失調」が話題になっています。

今回は新型栄養失調とは普通の栄養失調と何が違うのかご紹介します。



新型栄養失調とは?

新型栄養失調とは、摂取しているエネルギーが十分に足りているにも関わらず、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの身体に必要な栄養素が不足している状態のことです。

新型栄養失調は風邪を引きやすくなったり、疲れがとれにくくなったりするなどの体調不良を引き起こします。

場合によっては集中力の低下やうつ病の症状などが現れることもあります。

皆さんがイメージする「栄養失調」は食料不足によるものであったり、経済的な理由による食べ物を満足に食べることができなかったりすることによるものだと思います。

これらは主にエネルギー量が不足している状態でした。

しかし、新型栄養失調は食事でエネルギー量をしっかり摂っているにも関わらず、栄養バランスの偏りにより引き起こされる栄養失調で、現代の食生活スタイルが招いたものなのです。



どんな人がなりやすいのか?

特に多いのが女性や中高年の男性、高齢者が新型栄養失調になりやすい傾向にあります。

若い女性はダイエットによる過度な食事制限によりたんぱく質が不足しやすく、その影響で筋肉が落ちて代謝がていかしたり、髪の毛のパサつきや肌荒れの症状があらわれやすくなったりします。

中高年の男性はコンビニのお弁当やインスタント食品などで手軽に摂れる食事に偏ることで、野菜から摂取できるビタミン、ミネラル、食物繊維が不足しがちです。

高齢者は単品メニューなどで食事を簡単にすませてしまうことが多く、肉や魚などのたんぱく質不足が問題になっています。

良質なたんぱく質が不足することで筋肉が落ちてしまい、運動機能の低下、さらに老化を進める原因となってしまうのです。



現代人に不足しやすい栄養素とは

特に不足しやすいのが「ミネラル類」です。

必須ミネラルは全部で16種類ありますが、その中でもカルシウムとマグネシウムが不足しやすいと言われています。

カルシウムは骨をつくるために欠かせない栄養素のため、不足すると骨がもろく折れやすくなり骨粗しょう症になるリスクも高まります。

また、マグネシウムはブドウ糖のエネルギー代謝に関与しており、不足すると血糖値があがりやすくなることが知られています。

ミネラル類以外で不足しやすいのはたんぱく質とビタミン類です。

この2つも積極的に摂取することをおススメします。

たんぱく質は身体をつくるうえで必要不可欠な栄養素で、不足すると免疫力の低下や貧血につながる可能性があります。

ビタミン類は私たちの体内でさまざまな栄養素の代謝をサポートしたり、体調を整えたりする働きがあります。

不足するとエネルギー代謝が上手くいかないことで疲れやすくなったり、集中力の低下などを引き起こします。



新型栄養失調への対策

新型栄養失調を放っておくと、栄養不足による欠乏症が起こりやすくなります。

例えば、たんぱく質不足により筋肉が衰え、場合によっては転倒や骨折につながる恐れがあります。

野菜不足は便日や体調不良などを引き起こす原因となります。

また、女性の場合は痩せすぎてしまうと将来妊娠した際に低出生体重児の割合が増加する危険性もあります。

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