生ではシャキシャキ、加熱すればホクホク、すりおろせばトロトロの食感が楽しめる長芋。
古くから滋養強壮に効くことで知られており、「山薬」という名前で漢方処方に配合されていることもあります。
今回はそんな長芋の食べることで得られる効果や効能について5つご紹介します。
1.血糖値の急上昇を抑える
長芋に含まれる栄養素のうち、特に注目したいのが食物繊維とレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)です。
レジスタントスターチは炭水化物の一種ですが、ほとんど消化されずに大腸まで届き、食物繊維と同じ働きをします。
どちらも腸内をくまなく移動して消化吸収を緩やかにしてくれるので、食後の血糖値の急上昇を防ぐことが可能、糖尿病や動脈硬化の予防にもつながります。
2.胃もたれを防いで食欲増進
長芋特有のぬめり成分には、胃腸の粘膜を保護する働きがあります。
暴飲暴食やストレスで荒れてしまった粘膜の修復を助けてくれるほか、消化を助けるジアスターゼという酵素とともに胃腸の働きを活発にする効果も。
これらの成分のおかげで胃もたれなどの不調も起こりにくいため、食欲が減退しがちな夏バテ中やつわり中の妊婦さんにもおススメです。
3.疲労回復・スタミナ増強
アミノ酸の一種であるアルギニンやエネルギー代謝に関与するビタミンB群など、長芋には疲労回復を促してくれる栄養素もたっぷり。
ジアスターゼの消化促進効果によって栄養が体内に効率よく吸収され、効果的な疲労回復やスタミナ補給にも役立っています。
4.生活習慣病の予防に
長芋に含まれる栄養素の中には生活習慣病の予防に役立つものもあります。
糖尿病などを予防する食物繊維やレジスタントスターチの他、体内の余分な水分や塩分を排出するカリウムは高血圧の予防に、血流を改善する作用のあるアルギニンは動脈硬化の予防に、それぞれ効果を発揮してくれます。
5.優秀なダイエット食材として
<100グラムあたり>
●長芋 64㎉
●里芋 53㎉
●ジャガイモ 59㎉
●さつもいも 126㎉
長芋のカロリーは100gあたり64㎉。
さつまいもよりは低カロリーですが、じゃがいもや里芋に比べると同程度~やや高い水準です。
一方で食物繊維やレジスタントスターチによる便秘解消効果や、カリウムによるむくみ解消効果など、長芋にはダイエットを強力にサポートしてくれる栄養が満載。
レジスタントスターチには脂肪の蓄積を抑える効果もあるので、食べ過ぎに注意しながら食事に取り入れることでダイエットの強い味方になってくれます。